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成年後見人だけでは「死後事務」のすべてをカバーできない理由

「成年後見人がついていれば、死後の手続きもすべて任せられる」と思っていませんか?実は、これはよくある誤解の一つです。

平成28年の法改正により、成年後見人ができる「死後事務」の範囲は広がりましたが、それでも「法律で認められた最低限の範囲」に限られています。

今回は、後見人だけでは対応できない「死後の手続き」の実態について解説します。


1. 成年後見人の「死後事務」には限界がある

成年後見人の本来の役割は「ご本人が生きている間の財産管理と生活支援」です。亡くなった瞬間にその任務は終了するのが原則です。

民法(第873条の2)で認められている死後事務は、あくまで「相続人に引き継ぐまでの緊急避難的な措置」に過ぎません。

後見人だけでは「できない」ことの代表例

  • 希望通りの葬儀・告別式の執行(火葬の契約はできますが、盛大な葬儀やこだわりの供養は権限外です)
  • 永代供養や納骨堂への納骨手続き
  • 家財道具や遺品の積極的な整理・処分(「保存」に必要な範囲を超えた処分は、相続人の同意が必要です)
  • デジタル遺品(SNSやPC内データ)の消去・解約
  • ペットの里親探しやその後のケア

2. なぜ「死後事務委任契約」が必要なのか?

「身寄りがないから、後見人に全部やってほしい」というご希望を叶えるためには、成年後見制度だけでは不十分です。そこで重要になるのが、生前に結んでおく「死後事務委任契約」です。

項目成年後見制度死後事務委任契約
主な目的生前の生活・財産管理死後の手続きの実行
法的根拠民法(法定・任意後見)委任契約(民法第653条の特約)
葬儀の指定原則不可(火葬のみ可)自由に指定可能
遺品整理制限あり(保存のみ)住居の明け渡しまで可能

3. 「ねりま終活身元保証センター」ができること

当センターでは、センターのメンバーである行政書士等の専門家がその専門知識を活かし、身元保証と死後事務委任、遺言執行を組み合わせた「トータルサポート」を提供しています。

  • 身元保証の引き受け: 施設入所や入院時の保証人問題。
  • 成年後見人が必要になった際も、適切な引き継ぎ手続をおこないます。後見人を最初から決めておきたいという「任意後見契約」もサポートいたします。
  • 死後事務委任・遺言執行: 葬儀、納骨、遺品整理、公共料金の解約まで、ご本人の「最期の願い」をすべて形にします。

4. 結び:後悔のない「終活」のために

成年後見制度は非常に優れた制度ですが、万能ではありません。

特に、「おひとり様」の方や、親族が遠方にいて頼れないという方は、「死後(委任)」をセットで準備しておくことが、周囲に迷惑をかけず、自分らしく人生を締めくくるための鍵となります。