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「不動産の押し買いリースバック」は絶対にダメ!悪質な手口と深刻な被害

結論から申し上げますが個人的には、不動産のリースバックはデメリットが大きすぎるため、オススメできません!なかでも「不動産の押し買いリースバック」は、100%悪質業者による詐欺的営業です。絶対に契約してはダメです!そもそも終活を考えている高齢者に不動産のリースバックは、メリットよりデメリットが大きすぎます。

狙われる終活の高齢者!悪質な手口と深刻な被害

ゴールデンウイーク最終日の5月6日、テレビ朝日系列「モーニングショー」では、終活を考える高齢者を狙った悪質な「不動産の押し買いリースバック」が特集されていました。「終活」と「不動産」は、まさに高齢者にとって重要なテーマで、リースバックも注目されています。しかし不動産のリースバックにはメリットより大きなデメリットがあり、絶対にオススメできません!

とりわけ番組では、近年、高齢者の大切なマイホームを不当に安く買い叩く「押し買い」の被害が深刻化している実態が伝えられました。特に、売却後も賃貸として住み続けられる「リースバック」を悪用し、言葉巧みなセールストークで高齢者に契約させ、後から高額な家賃や違約金を請求したり、家を追い出してしまうなどといった悪質な手口が横行しているといいます。

具体的な手口としては、見知らぬ不動産業者が突然高齢者の自宅を訪問し、「修繕費や固定資産税が不要になる」などとリースバックのメリットを強調しながら、長時間にわたり執拗に勧誘するケースが紹介されました。高齢者が一人暮らしであることや、判断力が低下していることに付け込み、「早くしないと売れなくなる」などと不安を煽り、相場よりも大幅に低い価格で契約を結ばせてしまうのです。

さらに、売却後に結ばれる賃貸契約では、法外な家賃が設定されていることも少なくありません。ようやく不利益に気づき解約を申し出ても、業者は応じないばかりか、契約更新ができない「定期借家契約」であるケースなどでは、将来的に住み慣れた家を追い出されてしまう危険性もあるのです。

クーリングオフが通用しない!不動産取引の落とし穴

このような悪質な押し買いが後を絶たない背景には、不動産取引特有の制度的な問題があります。2013年の特定商取引法改正により、貴金属などの押し買いにはクーリングオフ制度が適用されるようになりましたが、不動産取引は残念ながらその対象外です。宅地建物取引業法にもクーリングオフの規定はありますが、それは不動産業者が売り主である場合に限られ、高齢者のように自宅を売却する側には適用されません。これが、悪徳業者に付け入る隙を与えています。

消費生活センターへの相談が急増!リースバックには特に要注意

国民生活センターのデータによると、全国の消費生活センターに寄せられる不動産の押し買いに関する相談件数は増加の一途を辿っており、60歳以上の男女に限ると、昨年度は770件と、2016年度から実に3割も増加しています。この数字は、決して他人事ではありません。

特に注意が必要なのは、一見魅力的に見える「リースバック」です。「まとまった資金が得られる」「住み慣れた家でそのまま暮らせる」といったメリットが強調されますが、悪質な業者は、不動産の知識や判断力が十分でない高齢者をターゲットにし、相場を大幅に下回る価格で自宅を買い叩き、その後、高額な賃料を請求するという卑劣な手口を繰り返しています。首都圏を中心にこの被害が多発しており、中には、買い取り価格の根拠を曖昧にしたまま契約を結ばせたり、認知症を患う高齢者に強引に契約させたりする悪質な事例も報告されています。解約しようとすると、「手付金の倍返し」などとして高額な違約金を請求されるケースもあり、被害は深刻です。

国も注意喚起!身を守るための具体的対策【練馬区の相談窓口も活用を】

国土交通省も2022年6月にリースバックに関する注意点を公表し、私たちに以下の行動を呼びかけています。

  • 必ず複数の不動産業者から査定を受け、価格の根拠や相場について詳しく説明を受ける。 一社の言いなりになるのは非常に危険です。
  • 賃貸契約の内容(特に契約期間や更新の可否)を慎重に確認する。「定期借家契約」の場合、契約期間が満了すれば再契約できない可能性があります。 口約束ではなく、必ず契約書面で確認しましょう。
  • 少しでも不安を感じたり、不審な点があったりしたら、その場で絶対に契約せず、信頼できる家族や専門家(不動産業者、弁護士、消費生活センターなど)に相談する。

練馬区にお住まいの方は、毎週、区役所と石神井庁舎で無料の不動産取引事前相談が行われています。実は、私も以前相談員を担当していた際に、高齢者の方からリースバックに関するご相談を受けたことがあります。その際、実際の売買相場の推定価格とリースバック業者の見積価格の差を具体的にお伝えし、決して有利な取引ではないことを説明して、注意喚起させていただきました。地域の相談窓口も積極的に活用してください。

悪質な「押し買いリースバック」から大切な資産と安心した老後を守るためには、業者の甘い言葉を鵜呑みにせず、少しでも不審に感じたらすぐに誰かに相談することが何よりも重要です。不安を感じたら、迷わず最寄りの消費生活センターや、お住まいの自治体の相談窓口などにご連絡ください。